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This article is written by a student writer from the Her Campus at ICU (Japan) chapter.

ある日、ミャンマーで生まれ育った友人が教えてくれた。「私の国では国軍が全権を掌握し、抗議する人々を武力で制圧しているの。なぜ非暴力な抗議運動の制圧に銃が必要なの?」彼女の顔からは普段の朗らかな笑顔は消え、悲しみの表情が浮かんでいた。

#WhatsHappeninginMyanmar

今、ミャンマーでは市民によるデモが行われ、それを国軍が制圧している。Z世代(民政下で育った20歳前後の若者)を中心としたデモが徐々に国民の連帯感を強めるにつれ、国軍による弾圧も過激化してきた。多数の犠牲を出しながらも次世代のためと恐怖に立ち向かい歩みを止めない彼らは、今日もミャンマーで、日本で、世界で自由を求めて戦い続けている。

 

なぜミャンマー市民は怒っているの?

なぜこのような状況になってしまったのか。それは、国軍が不当に政権を奪ったからだ。2020年11月に実施された総選挙では、アウンサンスー・チー氏率いるNLD(国民民主連盟)が圧勝したにも関わらず、国軍はこの選挙に不正があったと主張。2月1日にアウンサンスー・チー国家最高顧問らを拘束し国軍最高司令官が全権を掌握した。しかし、この国軍の説明は法的・政治的根拠に欠けており、国民を失望させた。

 

Creativeな抗議運動

2011年の民政移管後、経済の自由化による生産性の向上やインターネットの普及による情報流通の加速化により、国民は軍事クーデターが起こる可能性は低いと踏んでいた。2月1日の出来事にあっけにとられた市民は、それでも選挙結果を無視されたことへの怒りをエネルギーに立ち上がり、翌日から学生を中心に様々な抗議運動が始まった。鍋を叩き、仮装に身を包みながらのデモ、SNSを通じた中継、CDM(Civil Disobedience Movement: 市民的不服従運動)という概念からの公務員による職場の放棄など、その方法は多種多様だ。しかし、どの運動においても非武装・非暴力であることは一貫しており、ごみ拾いやマスクの着用といった秩序も保たれている。生活が困窮していく中でも互いに支え合いながら彼らの平和を願う姿勢はあっという間に世界へと伝わった。

国軍による激しい弾圧

ネットワークの切断に始まり、抗議者の逮捕、放水、催涙弾の使用など徐々にエスカレートしていった軍の弾圧は、二月後半から過激化していった。デモ行進をする若者に対して実弾が撃ち込まれるようになったのだ。昼間には銃声と市民の悲鳴が鳴り響き、夜間には軍に連れ去られるのではないかと恐怖におびえる日々。市民にとって安全といえる場所はなくなってしまった。また、重火器による爆撃も始まり、多くの避難民が行く当てもないままに移動を始めている。逮捕者数は3000人、死者数は少なくとも700人に上っている(デモで射殺されたのちに軍により連れ去られたケースもあり、正確な数字は不明)。さらに、影響力の大きい著名人のほとんどに逮捕状が出され、23名の市民には死刑判決が言い渡された。町には銃を持った軍人が歩き回り、外出もままならない状況の地域もある。

自由と正義を求めて

そんな状況下においても市民は抗議を続けている。そこには、たとえ自らの世代が犠牲となっても、次の世代には平和で明るい未来を残したいという覚悟と決意が込められているのだ。

私たちにできること

彼らは懸命に戦っているが、情報が規制され武力による弾圧を受けている今、国際社会の支援と介入は必要不可欠だ。そのための方法として、以下のような行動を起こすことが考えられる。

 

・関心を持つこと

メディアの情報やウェビナーなどの講義を活用して情報を集める。受け取るだけでなく、感想をテレビ局や新聞社に伝えることでメディアに意見を訴えることも可能だ。また、ミャンマー料理店などを訪れることで身近なミャンマー人に声をかけ、話を聞いてみることもできる。

 

・自分の国の政府を説得する

署名活動などを通して自らの声を政府に届ける。

 

・CDMをはじめとした抗議運動を支援する

募金運動やクラウドファンディングを通して資金援助をするほか、応援メッセージのプレートや三本指を掲げた写真や動画の投稿を通して応援するなど様々な形で支援することができる。情報をまとめて発信したり、その情報を拡散することから理解を広めることも有効だ。

 

以下にいくつかの募金先や情報入手先などを紹介したい。

・ミャンマー緊急支援チーム21#JUST Myanmar 21 https://readyfor.jp/projects/justmyanmar21

・ミャンマーの人々の「命」を守る募金

・ミャンマー「私たちにできること」考え、行動するためのオンラインミーティング https://www.youtube.com/watch?v=lE3A4YxQuYk

・CNN ”Myanmar military denies responsibility for child deaths and says elections could be pushed back” https://www.youtube.com/watch?v=MKKUMi6HAGw

 

日本の国政選挙の投票率は、令和元年7月に行われた第25回参議院議員通常選挙では48.80%であったのに対し、2015年、NLDが圧勝した総選挙の投票率は85%だった。自由を奪われたことに対する怒りから、民族間での連帯感を高めて助け合い戦う彼らの姿に、自らの政治との向き合い方を問いただされているような気がする。彼らを取り巻く歴史と現状に耳を馳せ、共に明るい明日を描くことを諦めずに寄り添い続けていきたい。

 

Aoka Kudo

ICU (Japan) '23

Hi! I'm Aoka Kudo, studying Environmental Studies and Development Studies at International Christian University. I love swimming, singing, eating, and walking outside in the breeze!
Articles anonymously written by HCICU Contributors.