今ではもう聞き飽きたかもしれない
「新型コロナ」
は、デルタ株の出現でさらに勢いを増して現在全国で第5波の真っ只中。
4度目の緊急事態宣言に多くのひとが「宣言慣れ」「コロナ慣れ」「自粛疲れ」を経験しているかもしれません。
ただ、そんな余裕と活気に溢れる街中とは違って国民の命を守る医療現場は過去1番に逼迫した状態にあります。
日本の医療事情
コロナの前から、我が国の医師の労働条件は先進国の中で最低レベルにあり、低い給料で過労死レベルの勤務時間をこなしていました。
この背景には、国民皆保険制度と財源である日本の財政の継続的悪化や 200床以下の中小病院の集約化ができていないこと などがあります。
そして、新型コロナの爆発的流行に伴い、医療従事者は常時を遥かに超える犠牲によって医療リソースをなんとか増やし、国民の命を守っている。
新型コロナの特徴
新型コロナウイルスは、感染から1~14日間の潜伏期間があり、平均約5日目に発症と言われています。主な初期症状は
発熱、喉の痛み、せき、味覚・嗅覚異常 を含む。
感染者の2割が発症から1週間程度で肺炎が悪化し酸素投与が必要となり、およそ5%はICU(集中治療室)への入室や人工呼吸器を必要とする重症に発展します。
後遺症が残る場合もあり、それは
味覚障害、呼吸難、怠慢感、せき、うつ、認知障害 などである。
コロナ患者を側で見ている医師によると、この感染症の恐ろしさは「酸素投与するかしないかくらいだった人がいきなり人工呼吸管理が必要になったりする」こと。予測不能で、さまざまなに危機への速やかな対応があってこそ患者が生きるのです。
医療崩壊はもう起こっている?
先日(8月2日)、こんなニュースがありました
東京には新型コロナの患者のために登録されているベッド数はおよそ6000床で、そのうち3400床は人員不足などで使えていない状況です。そんな中、入院調整患者はおよそ1万人だそうです(8/5時点)。
このような状況だから、直近に感染した重症・救急患者が病院に受け入れられなかったり「重症患者を除き自宅療養が基本」という方針が出てしまうのです。
その結果、適切な医療措置を受けられず、自宅療養中に苦しみながら亡くなってしまう患者が現れます。
これからも増えるでしょう。
そのため、この今感染、発症した患者が入院できる可能性は限りなくゼロに近い、と言えます。
コロナ対応に従事するある内科医は、後に現在の状況を「戦時中」と表していています。
毎日の感染者数を見ていたら、都内・国内の状態が極めて危険なレベルにあることはわかるでしょう。しかし、そのもっと裏には、医療崩壊寸前の病院があります。自分たちの命を削る勢いで働いている医療従事者がいます。感染者が増え、本来だったら救えた命が、失われています。
ワクチンの接種率が上がる中で希望が見えたかと思いきや、東京都は過去最高感染者を日に日に記録し、大きな不安を抱えている人も多いでしょう。
一方で、
「自粛慣れ」「コロナ疲れ」
一年半も自粛しろと言われていれば、それはやってくるでしょう。
しかし、今まで以上に逼迫した状態だからこそ、医療従事者に感謝を示しながら、責任持った行動を心がけましょう。
(参考リンク一覧
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4327990.htm?1628150628117