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This article is written by a student writer from the Her Campus at ICU (Japan) chapter.

先週、2回目のHPVワクチンを受けました。二ヶ月前に一回目を受けました。

HPVワクチンには2、4、9価ワクチンがあります。その中でもシルガード9は9つのHPV型を予防できる、つまり最も多くの型に対応しているため選択しました。(シルガード9はガーダシル9(Gardasil 9)を日本国内用に全く同じ成分で製造したもの)

シルガード9は去年の12月に日本国内で承認されたばかりです。
クリニックによって多少差はありますが、1回税込 ¥33,000 程度かかります。

私は3回の摂取で、全額自己負担の合計10万円程度を払いました。多額のお金ではあるけど、打つメリットがとても大きいと家族と一緒に判断しました。(シルガード9はまだ新しいため定期接種対象ワクチンにはなっておらず、全ての人が全額自己負担となりますが、2と4価ワクチンは定期接種対象です。これについては下に詳しい説明があります。)

HPVワクチンを受けるまで

まず、自身でクリニックを調べ、(予約不要のクリニックもありますが)予約する必要があります。私は千歳船橋にあるクリニックで受けています。

グーグルで「HPVワクチン クリニック」などと調べれば、たくさん出てきます!

予約の日は、保険証、接種記録カード(または母子手帳)、そして予診表を持っていきます。接種記録カードと予診表は一回目の接種の際にもらえます。コロナワクチンなどとは違って、予診表は家には送られず、クリニックでもらうものです!
(定期接種の対象者は各区役所の保健センターへご連絡ください。窓口で受け渡し、またはご自宅に郵送されます。未成年の場合、同意書も必要です。)

クリニックに着いたら、まず「ワクチンQダイアリー」というオンライン予診表の記入をします。これはシルガード9ワクチン接種者の情報を管理するオンラインシステムです。

当日私のワクチンQダイアリーの記入に不具合がありましたが、医師の方が会社へ直接問い合わせをしてくれて、スムーズに解決されました。

記入が終わったら、診察室に案内され、椅子ではなくベッドに座るよう言われました。

私は基礎疾患があるので、今の健康状態と薬をチェックされ、コロナワクチン接種の有無・時期についても聞かれました。

注射は左腕上部でした。

HPVワクチンは筋肉注射ということもあり、ちょっと痛かったです。(笑) コロナワクチンよりは結構痛い印象ですが、すぐ終わるので全然耐えられると思います。

ワクチンを打った直後30秒程度ベッドで横になるよう言われました。
何も異常がないことを確認した後、待合室に戻ります。

待合室では30分待ちます。そこで特に副作用や不具合がないことを確認できたら、支払いをし、帰ります!

1、2回目どちらも副作用は何もありませんでした。
コロナワクチン摂取後2日程度は倦怠感を感じたり、腕が痛かったりしましたが、似たような症状は一切ありません。

hpvワクチンって何?

このワクチンは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染を原因とする子宮頸がんなどの病気を予防するワクチンです。子宮頸がんの他にも、中咽頭がん・陰茎がん・肛門がん・膣がん・外陰がんなど男女を問わない様々ながんを予防します。

HPVは、主に性交渉などの刺激によって生じる細かな粘膜のキズから感染します。よって、コンドームを使用していていも感染リスクをなくすことはできません。

性的デビューを果たす前にHPVワクチンを打った場合、子宮頸がんリスクが約8割軽減されます。しかし、性経験のある方もワクチン接種の効果はあります。
スウェーデンの研究では、17-30歳の女性の子宮頸がん発症率について、ワクチン接種していたグループは、していないグループに比べて53%の減少効果がありました。

子宮頸がん年間約2800人の女性を死亡させています。
若い女性の罹患率が高く、また、治療には子宮除去も含むことから「マザーキラー」と称されることが多いです。

ワクチンの種類

HPVワクチンには3種類あります。

2・4・9価ワクチンがあり、それぞれ2・4・9種類のHPV型への感染を予防します。

日本の接種システムについて

HPVワクチンは、小6〜高1の女子を対象とした定期予防接種となっています。よって、学年相当の女子が無料で3回接種することができます。

しかし、対象外の者(全ての男性と高1以上の女性)は自費負担となってしまいます。

また、冒頭にも書いた通り、私の受けた9価ワクチンは定期接種の対象外となっているので、自費負担となります。
自費負担の場合、2・4価ワクチンはいずれも合計5~6万円します。

2013年に日本では副反応を疑う報道がメディアで多くなされ、社会的にワクチンへの信頼度が大きく下がりました。そして、厚生労働省による積極的勧奨は差し控えられました。その結果、2001年以降に生まれた女性のHPVワクチン接種率は0%に近いです。

接種率の低さ・ワクチンの安全性・子宮頸がんの予防に関する科学的根拠などから、厚生労働省は10月の初めにHPVワクチンの積極的勧奨を再開すると決定しました。

日本の接種率は国際的に懸念され、批判されています。WHOは2015年に「若い女性をヒトパピローマウイルスによるがんの危険に晒している」と批判する声明を出しました。

また、1994-2007年に生まれた女性5000人が政府による積極的勧奨の差し控えの影響で死亡したという研究結果が出されています。

日本内のHPVワクチンに関する問題はたくさんあります。男性は公費助成一切対象外、勧奨差し控え期間内に対象となっていた女性への助成なし、いまだに低いHPVワクチンへの信頼度、などが挙げられます。

これらの問題について日本全体における認知を広め、理解を促進する必要があります。

HPVワクチンの必要性について学ぶ機会があった私はこれから情報を共有し、より多くの人が正確な情報に辿り着く事を助けたいです。それにより、より多くの人に接種機会が与えられるよう活動していきたいと思います。

以下は参考文献・その他の詳しいソースになっています。興味があればぜひチェックしてください!

References

(JPN)

(JPN) 子宮頸がんについて: https://w-health.jp/carcinoma/cervicalcancer/

(JPN) みんパピ(医師によるHPVに関する情報発信サイト): https://minpapi.jp

(JPN) 9価ワクチンについて: https://ph-clinic.org/blog/595/

(ENG) HPVワクチンについて: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/hpv-infection/in-depth/hpv-vaccine/art-20047292

(ENG) HPVワクチンについて: https://www.nhs.uk/conditions/vaccinations/hpv-human-papillomavirus-vaccine/

(ENG) “HPV vaccine hesitancy in Japan could result in 5,000 additional deaths” 研究プレスリリース: https://www.global.hokudai.ac.jp/blog/hpv-vaccine-hesitancy-in-japan-could-result-in-5000-additional-death/

(ENG) 2・4・9価ワクチンの効果に関する研究: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4964711/

(ENG) “Global Advisory Committee on Vaccine safety Statement on Safety of HPV vaccines” (2015) WHO

Utako Kawakami

ICU (Japan) '24

Hi, I'm Utako and I am a sophomore at International Christian University!